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家族みんなで楽しめる
ハンバーグをつくってこそ
ナイフを入れると肉汁があふれ、食感はふっくらとしてやわらか。2019年10月に完成したプレミアムハンバーグは、2020年2月末現在で約150万食以上の販売実績を誇る大ヒットメニューとなりました。そんな超人気ハンバーグの開発のきっかけは、前作『しんけんハンバーグ』です。肉粒感があり食べごたえ抜群、肉本来のコクを楽しむことができるしんけんハンバーグは、ジョイフルのメインユーザーである30~50代から根強い支持を得る一方、高齢者や子どもからは「もっとやわらかい方が好き」という声が上がっていました。
その声を聞いたメニュー開発の担当、商品開発課は動きます。「ジョイフルは『ファミリー』レストラン。大人も子どもも、家族みんなで楽しめるハンバーグはつくれないだろうか」。専門店の味わいではなく、親しみやすく多くの人から愛されるポピュラーな味わいへ。こうしてプレミアムハンバーグのレシピ開発がスタートしました。
意外にも肉食系!?
調査で判明したハンバーグの
ニーズ
プレミアムハンバーグの開発を始めるにあたって、まずお客様が今、どんなハンバーグを求めているのか、市場調査のデータを改めて見直すことにしました。また、実際に街に出て飲食店の実地調査も並行して実施。すると開発チームはある事実を発見します。それは『多くの高齢者がトンカツ屋に並んでいる』ということ。高齢者は和食を好み、あまり脂っこいものを食べないイメージがありましたが、食のトレンドが変わりつつあったのです。実際にジョイフルでも、高齢者がハンバーグやサイコロステーキを注文しているデータもありました。
さらにデータを読み解くと、どうやらボリュームの多さではなく品質の高いものを求めているということも判明。この分析結果をもとにプレミアムハンバーグの食感・味わい・量を設計。さらにはどんな食材を使うか、また肉粒や野菜の大きさなども決めていきました。
全国のジョイフルが
一つになった「お願い」
コンセプトが定まるとさっそく試作品をつくり『試食会』に挑みます。試食会に参加するのは社長をはじめ役員の方々。味のチェックはもちろん、レシピを開発した理由や店舗での調理しやすさについてなど鋭い質問がなされます。このやりとりを通して、商品開発の方向性を決めていくのですが、今回のプレミアムハンバーグは試作品もかなり美味しく仕上げることができ、またデータ分析も的確で、役員陣が考える方向性とも一致。大きく修正することなく、理想のハンバーグづくりを進めることができました。
そしていよいよ販売スタートが間近に迫ったある日。商品開発課はこのタイミングで、全国の従業員にあるお願いをします。それは「手間をかけて、品質良く作ってほしい」ということ。なぜならプレミアムハンバーグがジョイフルの看板商品になるには、実際に調理する現場の方たちの協力が必要不可欠だから。このお願いは、ジョイフルの営業部を通して、全国の社員と従業員に伝わります。
一丸となったジョイフルスタッフたち。空前の大ヒットを記録したプレミアムハンバーグの裏側にはそんな彼らの姿がありました。
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早さ・効率だけじゃない。
ジョイフルが目指す
真のレシピ
ジョイフルのレシピ開発では、忙しい時間帯でも現場が滞らないよう調理の手順は極力シンプルになるように設計されています。また、厨房内で余計な移動をしないようにも考えられています。徹底的にムダを省くことで、チェーンストアとしてのレベルを上げているのです。
しかし、商品開発課はプレミアムハンバーグのヒットを受けて、改めて「品質」の大切さに気づいたといいます。これまでどうしても「早さ」や「効率」に重きを置きがちだったレシピ開発。しかし今では品質に対する意識も高まり、そのバランスをギリギリまで追求しています。
本当にお客様が求めているレシピとは何か、商品開発課の新しい美味しさ考え抜く日々はこれからも続きます。